どうも、整備士のナノです。
僕は高校時代にバイクに目覚めて、
「普通のサラリーマン」という夢を捨てて自動車整備士を目指しました。
最初はバイク屋を開くために入った専門学校でしたが、
周りからの影響を受けて次第に車に興味が出てきた僕は、
車屋さんを開く事を決意し自動車整備士になることに決めました。
⚠バイクの整備士でも車の整備士でも行く専門学校は同じ。
バイク屋も車屋もなぜかいつも独立を考えてしまう僕ですが、
今は夢破れ中古車屋さんで普通に働いています。
今回の記事ではそんな僕が、
自動車整備士の世間のイメージと現実のすれ違いについて話していこうと思います。
Contents
すれ違い#1.車の下に潜る→潜らない
自動車整備士というと「車の下に潜って作業するのって大変じゃない?」
とよく言われますがそんな事ありません。
実際の整備では車の下に潜りません!
今までメディアが作ってきたイメージや、
昔ながらの整備工場は潜りますが、基本的に潜って作業しません。
リフトと呼ばれる文明の利器を使って
車を上げてその下に立って作業するのが普通です。
潜らないことを初めて知った時は衝撃的でした。
しかし潜っているイメージが刷り込まれている女の子からは
「車の下に潜って整備するのカッコいいね!」と言われることがあります。
その時は立って作業する事は秘密にして、
「毎日潜っているから潜水士か整備士か分からないよ!」
と返すようにしてます。
最高峰のドン引きが見られるのでオススメです。
たまに潜水士が潜っている時の写真(車の下)
すれ違い#2.ツナギが汚い→汚れない
整備士の作業着といえばツナギですが
オイルや土まみれで汚れているイメージありませんか?
3K(きつい汚い給料が低い)とか言われるように、
整備士には汚いイメージが付いています。
ですが、実際ツナギは全然汚れません。
多少の土やオイルは付着しますが、
想像してるオイルまみれのツナギにはなりません。
というのも今の自動車整備は昔に比べて、
重整備と呼ばれる大変な作業が少なく、実際の作業内容は点検ばっかりです。
点検の作業といえどオイル交換がメインなので、そもそも汚れる機会がありません。
そのため世間がイメージしている”汚れた整備士”
というのはあまり居ないのです。
すれ違い#3.車好きは整備士に向いている→向いてない
世間のイメージでは、車好きほど整備士に向いている!
と思われそうですが、実際の所そうでもありません。
僕も整備士になるまではそう思っていたのですが
業界に入ってからそうじゃないことに気が付きました。
もちろん車が好きで長続きする人もいるのですが、
車が好きな人とそうでもない人を比べてみると
車好きな人のほうが早く辞めてしまう傾向にあります。
なぜそうなってしまうのかというと
趣味と仕事の区切りがつけられないから。
自分がしたい細かい整備が出来なくてやめたり、
理想と現実の違いに耐えきれず辞めてしまったりと、
車に対する愛が強いばかりに区切りがつかず辞めてしまいます。
中には毎日車に携わっているうちに、
車への愛が薄れていき辞めていくパターンの人もいました。
逆に車を嫌いでも好きでもない人が整備士に向いてたりします。
なぜなら自動車整備士を選んだ理由が
“手に職をつける”という意味合い大きい人が多いから。
手に職をつける時に「どっちかって言うと車好き」だから
整備士を選んだ人って結構多いんですよね。
好きな人と比べてこの目的で自動車整備士になる人は、
車好きより仕事として割り切れているから長続きします。
向いている向いていないは現場に出てみないと分からない事ですが、
車好きでも必ず向いているわけじゃないのが整備士ですね。
車好き=整備士に向いているというのは
世間のイメージと現実がすれ違っていると言わざるを得ませんね。
まとめ
今回は整備士に関するイメージの世間と現実のすれ違いについて書いてみました。
意外と世間のイメージと現実がズレていることがお分かりいただけたと思います。
車好きの向き不向きについてはショッキングな内容になってしまいました。
ただこれは本当に僕が見てきた現実で、
1番世間のイメージとかけ離れているところだと思います。
世間のイメージと現実がかけ離れているからどうということでは無いですが、
現役自動車整備士としてのリアルを伝えることが出来たと思っています。
これから整備士になる人などの参考になれば幸いです。