どうも、整備士のナノ(@nanoj5512)です。
長年乗ってきた車や走行距離が多い車に乗っている方だと、タイミングベルトの交換をオススメされることが多いと思います。
タイミングベルトはエンジンを正常に動かすために必要不可欠な部品なのですが、交換をオススメされても値段の高さでびっくりしてしまいますよね。
そんな人のために今回の記事では、タイミングベルト交換費用が高い理由や交換時期などについて詳しく解説していきたいと思います!
Contents
タイミングベルトとは?【交換の必要性】
車のタイミングベルトはエンジンを正常に動かすために必要な部品です。
このタイミングベルトを通じて、エンジンが発生させる動力をクランクシャフトから受け取ることで、カムシャフトやウォーターポンプを動かしています。
動かされたカムシャフトやウォーターポンプで、吸気・排気のタイミングと冷却水を循環させてエンジンが正常に動くようにしているのです。
タイミングベルトがこの役割を果たせなくなると、吸気・排気のタイミングを掴むことができなくなり、バルブとピストンの動きがバラバラになって、エンジンが動かなくなってしまいます。
またタイミングベルトに異常によりウォーターポンプが動かなくなると、エンジンのオーバーヒートにも繋がるため注意が必要です。
そうならない為にタイミングベルトの交換が必要なのです。
タイミングベルトの交換時期
タイミングベルトの交換時期は10万kmが目安です。
タイミングベルトはファンベルトと同じゴム製のベルトですが、ファンベルトより更に切れにくい丈夫なゴムで出来ています。
ですがやはりゴム製のベルトなので、経年劣化によるヒビや亀裂や摩耗などが発生してしまいます。
丈夫な分ファンベルトより交換までの寿命は長いですが、大体10万kmで交換時期が来てしまうので、それを目安に交換しましょう。
ただ乗り方や使用環境によってはそれより早く交換時期が来てしまうこともあるため、正確な交換時期が見えないということも含めて、10万kmが来る前に交換したほうが良いと思います。
タイミングベルト交換費用が高い理由
タイミングベルトの交換費用が高い理由は、作業工賃が高いからです。
部品代で言えば一本1万円もいかないのですが、作業難度が高いため作業の工賃がすごく高いです。
大体交換費用全部で5万くらいします。
ただ車によって難易度が違うので、これ以上高くなってしまうことも。
特にスバルの水平対向エンジンだと、タイミングベルトの取り回しが非常にきつく作業をするのが大変なので値段が高いです。
またタイミングベルトだけの交換なら5万円くらいに収まるのですが、それと合わせてウォーターポンプ交換をするとなると、冷却水の値段や部品代なども更にかかってきてしまうので、10万円くらいになってしまいます。
ウォーターポンプの寿命(水漏れなど)もタイミングベルトの交換時期と一緒というのもありますし、ウォーターポンプ交換をするにはタイミングベルトを取り外さなくてはならないので、タイミングベルト交換と同時にウォーターポンプを交換することが推奨されています。
作業の値段が高いため交換を躊躇してしまいますが、エンジンが壊れるとそれ以上に費用がかかりますし、車の乗り換えを考えなくてはなりません。
実際にはエンジンが壊れる前に、タイミングベルト交換費用をみて車の乗り換えをする人も多いです。
タイミングベルトとタイミングベチェーンの違い
タイミングベルトとタイミングチェーンの大きな違いは交換時期です。
最近の車はタイミングベルトを使わずにタイミングチェーンを使うのが主流となってきています。
タイミングチェーンはタイミングベルトと違い金属で出来ているため、ゴム特有の経年劣化がなく交換する必要が殆ど無いです。
吸気や排気のタイミングを取ることや冷却水の循環(ウォーターポンプ)などの役割は全く変わらず、交換の必要性がないため最近の主流になっているのです。
エンジンオイルにより潤滑や摩耗防止が出来て交換時期が来ないので、オイル管理さえしていれば安心して車に乗ることが出来ます。
まとめ
今回はタイミングベルトについて解説しました。
タイミングベルトはエンジンを正常に動かすために大切な部品ですが、ゴム製部品のため経年劣化や摩耗による交換時期があります。
多くの場合タイミングベルトは10万kmで交換時期が来ますが、車の走行状態などによっては交換時期が早まる可能性のあるので「10万kmまで大丈夫」と思わずに、10万kmに近づいてきた早い段階で交換する必要するようにしましょう。
タイミングベルト交換費用は作業難度により工賃が上がってしまい、値段が高くなってしまうのですがそれでもエンジンが壊れてしまうよりかは全然良いと思います。
今回の記事がタイミングベルトについて知りたい人の参考になれば幸いです。