どうも、整備士のナノ(@nanoj5512)です。
車に乗っていると色んな部品が消耗していき、トラブルや異常を起こすことがあります。
車のトラブルや異常は性能の落差だけでなく、聞き慣れない異音や違和感のある異臭などでも判断する事ができます。
エンジンルームから異音が聞こえたときは別の記事を参考にしてほしいのですが、車からする異臭はある程度臭いで原因が分かることがあります。
カビ臭い臭いならエアコン関係、排気ガスの臭いならマフラー関係など、ある程度原因が絞れてしまいます。
ですが実際その臭いを嗅いでも、詳しい原因や対処法は分からないですよね?
車から異臭がする場合は修理工場に点検を出すのが正解なのですが、今回の記事では車からする異臭の原因や対処法について詳しく解説していきたいと思います!
Contents
車から異臭がする原因
車からする異臭はある程度臭いで原因が特定でき、その臭いにも種類があります。
- カビ臭い
- ゴムやプラスチックが燃えた臭い
- 酸っぱい臭い
- 金属の臭い
- 排気ガスの臭い
車からする異臭の原因は、おおよそこの5つくらいだと思います。
この5つについて詳しい解説と対処法について話を進めていきます。
カビ臭い
車からカビ臭いニオイがしてきたらそれはエアコンが原因です。
エアコンは水蒸気を気化させるときに熱を奪う作用を利用して冷たい風を出す装置です。
この水蒸気が雑菌の温床となりエバポレーターに溜まっていってしまったり、エアコンフィルターに詰まったホコリやフィルターがガビの温床になってニオイを発生させているのです。
ひどいものになるとエバポレーターのカビ菌が、エアコンフィルターを通り抜けてエアコンの送風口や送風ラインにまでカビが繁殖しているケースもあるくらいです。
このカビ臭さを治すためにはエアコンフィルターを変えたり、エバポレーターの洗浄しか方法はありません。
送風ラインまでニオイがいってしまってないかが不安ですが、ほとんどエアコンフィルターにカビが留まっていることが多いので安心することが出来ます。
ゴムやプラスチックが燃えた臭い
車からゴムやプラスチックが燃えた臭いが出てきたら電装関連のトラブルの可能性があります。
配線の抵抗が上がってセンサーやコンピューターに繋がっている配線に熱が入り、ゴムの被膜が溶けている時にこのようなニオイがします。
またその熱が原因でセンサーのカプラーが溶けているときも同様のニオイがしてしまいます。
これらの症状は古い車に多く、ずっと使っている配線だとアース線が焼けてきたりしてしまうので、そこで配線抵抗が上がり配線に熱がこもってしまうのです。
他にもエンジンがオーバーヒート気味になってしまうと、エンジン廻りの配線が焼けてきてしまうこともあります。
これらの対処法は殆ど無いのですが配線に負荷がかかり抵抗が増えると、その配線を使用しているセンサーの異常が検知されてメーター上に「エンジン警告灯」として出ている可能性があるので、その警告灯を見逃さずにチェックするようにしてください。
ベルトが摩擦により焼き切れたときなども同様のニオイを発しますが、そのときにはもう走行に支障が出ているので、ニオイより先に気がつくと思います。
どちらにせよ意外とゴムやプラスチックが焼けた臭いは重大なトラブルなので、臭いがしたり違和感を感じたらその時点で走行を辞めるなり点検に行くなのどの対処が必要です。
酸っぱい臭い
車から酸っぱい酢酸系の臭いがしたらそれはバッテリーの異常です。
オルタネーターの異常制御やバッテリー配線の充電制御機能がおかしくなってしまうと、バッテリーの過剰充電になって、バッテリーが割れたりして液が漏れると、このような酸っぱいニオイがします。
バッテリー内部に入っている希硫酸という液体が焼けるたりするとこのようなニオイがしてしまいます。
これの対処法はオルタネーター交換やバッテリー交換になるのですが、それと合わせてバッテリー配線の取替や充電制御の部品の交換が必要になってきたりするので、バッテリーの電源電圧や充電電圧には気をつけるようにしましょう。
金属の臭い
車から金属が焼けたような臭いがしてきたらミッション系のトラブルかも知れません。
マニュアル車だけに関わらずトランスミッションは多くの場合クラッチを使っています。
金属の焼けたような臭いがするときは、このクラッチが滑ってしまっていたり摩耗により使用限度を超えてしまった可能性があります。
またクラッチだけでなく、ミッションフルードの交換怠っていたトランスミッションだと、内部のギヤなどが摩耗してこのような臭いに繋がることもあります。
これらは走行によるクラッチの繋がり安さや変速ショックなどを気にかけたり、ミッションオイル交換等である程度対処は出来ます。
もし金属の臭いがしてしまったら摩耗による交換などが必要なので、なるべく走行せず点検するようにしてください。
排気ガスの臭い
車から排気ガスの臭いがしてくると、それはマフラーや触媒に穴が空いているかもしれません。
排気ガスの臭いの多くの場合は排気漏れです。
マフラーが錆びて穴が空いてしまったり、どこかにぶつけて削れたり、ガスケットの劣化によって接合部から排気漏れをしたりします。
そうなってしまうと排気がうまく行って無く、それと同時に音も大きくなってきてしまっているのでマフラーの交換やガスケットの交換をするべきです。
排気音がうるさいと車検にも響いてくるので、早めの対処をするのが良いと思います。
まとめ
今回は車から出る異臭について解説していきました。
車から出る異臭の種類によってある程度原因が絞れて、異臭には5つの種類が大きく別けてあります。
- カビ臭い
- ゴムやプラスチックが燃えた臭い
- 酸っぱい臭い
- 金属の臭い
- 排気ガスの臭い
この5つです。
これらはどれも車の異常で、なかには重大なトラブルになるようなものもあるので、異音や性能の落差だけでなく臭いにも注意して車に乗りましょう!
今回の記事が車の異臭について知りたい人の参考になれば幸いです。