自動車情報

今はエンジン始動後の暖気は必要ない?そもそも暖気をする理由とは?

どうも、整備士のナノ(@nanoj5512)です。

 

エンジンは適正な熱が加わることで本来の性能を最大限に発揮します。

そのために朝のエンジン始動時や冬の始動時などで、走行する前に暖気をするカーユーザーのひとも多く居ます。

ただ車の技術は日々進歩していて、エンジン性能が昔と比べて段違いに良くなっています。

そのため今の車は暖気が必要ないと言われています。

ですが、なぜ今の車に暖気が必要ないのか?なぜ昔の車には暖気が必要だったのか?が分からないですよね。

そんな人のために今回の記事では、暖気の必要性や今の車が暖気をしなくてもいい理由などを解説していきたいと思います!

エンジンの暖気とは

エンジンの性能を最大限引き出すためには、エンジンの温度が非常に重要になってきます。

暖気とは冷間時のエンジンを温める行為の事を言い、エンジン性能正しく引き出すために行われます。

一般的に言われる暖気は、エンジン始動後5分くらいアイドリング状態で車を停めることでエンジンの水温をあげて、エンジンを適切な状態にする作業を言います。

暖気をすることによりエンジンオイルや内部の部品に熱が入り熱膨張することで、各部のクリアランスが適正になって、エンジンが一番性能を出せる状態にすることが可能になります。

エンジンを暖気する理由

暖気をすることの目的はエンジンの温度を上げて性能を引き出すことですが、それ以外にも目的があります。

  • エンジンから異音が出ていないか?
  • ちゃんと冷却水やオイルが循環してエンジンの温度が上がるのか?

この2つです。

エンジンをアイドリング状態で暖気させることで、エンジンルームからの異音始動後の異音など色んな事に気づくことができます。

また冷却水やオイルの循環が循環しないとエンジンの温度は適正にならないので、それを確かめるための暖気でもあります。

万が一冷却水やオイルに異常がある状態で走ってしまうと、エンジンがオーバーヒートを起こしてしまう可能性があるので、暖気の作業はその点検としての目的もあるのです。

エンジンを暖気することはエンジンの温度を適正にして快適に走行するためではなく、日常点検的な意味合いも含まれているのです。

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今の車にはエンジンの暖気は必要ない?

今の車はエンジンの精度が上がったり、アイドリングストップやハイブリット車・EV車が増えたりしているため、エンジンの暖気は必ずしも必要ではありません。

これらハイブリット車やEV車などはエンジンだけに動力を依存せず、基本的には電気のモーターの力で動いています。

そのためエンジンだけに依存していた昔と比べると状況が違うのです。

また今のガソリンエンジンはアイドリングストップを搭載していることも多く、エンジンそのものの性能が昔の車と比べると技術の差が出ています。

なので今の車にはエンジンの暖気は必要なく、その代わりにバッテリーの点検など日常点検や定期点検が高度な電子化のためにより必要となり、暖気より暖機運転のほうが必要になっています。

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今の車に必要な暖機運転とは?

今の車に必要な暖機運転とは今までの暖気とは違い、アイドリングの状態でエンジン温度を上げるのではなく、車にとって低負荷の状態で一定の時間走ることを言い「走行暖機」と言われることもあります。

今の時代は環境の配慮やエンジン性能などの状況から、従来の暖気方法ではなくなってきているのです。

走行による暖気はエンジンだけでなく、その他の部品も馴染ませることも目的としているため、ハイブリット車やEV車でもガソリンエンジン車と同じ暖気方法を取れるのです。

そのため今の暖気は環境にも車にも配慮した暖機運転(走行暖機)が主流となっているのです。

エンジン性能とオイル性能の関係(おまけ)

暖機運転でも暖気でもエンジンにとって大切なことで、性能を引き出すためには大切ということが分かったと思います。

暖気はエンジンを傷つけたりしない性能維持的な意味合いも強いですが、エンジンの性能やレスポンスを少しでも良くしたい人は、オイルの性能にこだわってみてもいいかもしれません。

エンジンオイルはベースオイルと言われるエンジンオイルの元となるオイルがあり、そのベースオイルで大半のオイル性能が決まります。

エンジンオイルを適切な交換時期で交換するのがエンジン保護には一番大切ですが、一つ上の車のメンテナンスやエンジンの性能を考える人は、ベースオイルにこだわりエンジンにとって良いエンジンオイルを使ってみてもいいと思います!

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まとめ

今回の記事ではエンジンの暖気について解説しました。

今の車には従来の暖気はあまり意味が無いものの、エンジンにとって暖気をしたりすることが大切なのは分かってもらえたと思います。

また暖機運転をすることで、ガソリンエンジンだけでなくハイブリット車やEV車の車両部品も馴染むため、今の車には暖機運転が大切です。

日常点検定期点検と合わせて毎日の運転にも心懸けると、車を長く乗ることができるため、ぜひ暖機運転をしてみてください!

今回の記事がエンジンの暖気について知りたい人の参考になれば幸いです。

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